福音の広がり…愛 2020年8月30日 主日礼拝 宣教 岡本吉正

聖書 コリント信徒への手紙第一 13章1-13節

サウロの回心は衝撃的な出来事でした。当時、彼はこの道の従う者(キリスト信者)の逮捕状を大祭司にもらいに行こうとしていたのです。その時、天からの光が巡り照らし、地に倒れてしまいました。「サウロ、サウロ。なぜ私を迫害するのか」イエス様の声が迫ってきて、サウロは目が見えなくなりました。「行きなさい。あの人はわたしの名を、異邦人、王たち、イスラエルの子らの前に運ぶ、わたしの選びの器です。・・・」弟子の祈りによって、サウロ、後のパウロの目は見えるようになり回心しました。こうしてイエス様の選びの器となり、三回にも及ぶ伝道旅行を成し遂げました。パウロの福音伝道の働きはキリスト教が世界に広まる大きな礎となったのです。

パウロの時代に、なぜ福音がこんなに広まって行くことができたのか? パウロの記した信徒への手紙の至る所に福音の広がりのカギが、散りばめられていることを見ることができます。それはキリストの愛です。パウロ自身は伝道にあたって、キリストの福音、愛を説き、自らが、実践しようとしていたのです。パウロのキリストの愛の実践こそが福音の広がりの見えざる力となったのではないでしょうか。パウロは自分が設立に関わった教会などに出した手紙の中で、キリストの愛のことを述べている個所が多くあります。

コリントの信徒への手紙第一12章ではキリストの体である教会での一人一人の役割の大切さ、そして互いにつながっていることを強調しています。一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです。これは良き教会の姿であることをパウロは示しているのです。この12章の最後の「もっと大きな賜物を熱心に求めなさい。」   への最も優れた道として、キリストの愛の実践から始めるように示すのです。愛のあるところに祈りがあり、祈りあるところに愛があるのです。パウロは13章全体にわたって、その愛の実践を具体的に示しています

信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残ります。その中で最も大いなるものは、愛です