2024年10月20日 主日礼拝  奇跡の連続 奥村敏夫先生

使徒言行録11章19-30節

この使徒言行録は別名「聖霊行伝」とも言われます。この歴史書は様々な人の動きを伝えながら、同時にその背後
で働く聖霊の痕跡を伝えているように思われます。特に今日の聖書箇所の中には、我々の予測や常識を越える御霊
の働きが人を変え歴史を変えて来たことを確認しましょう。

エルサレムでの激しい迫害によって散らされた人々は「何と!」逃げながらキリストを宣べ伝え、やがて遠く外国
のアンテオケにまで到着し、異邦人にも分け隔てなく福音を伝えました。伝道はユダヤ人のみと考えていたエルサ
レムの母教会はこれを憂い、指導のためにアンテオケにバルナバを派遣することになりました。しかし彼は到着後
実情を知るや「何と!」是正するどころか逆にアンテオケの教会の人々を支持し、励ますことになったのです。

多様な人々が集い始め、人材(指導者)が足りないことを感じた彼は、この迫害の火付け役だったパウロをその郷里
まで出向いて探し連れ帰って「何と!」アンテオケ教会の牧会を二人で担うことになったのです。その頃エルサレ
ム周辺では激しい飢餓が起こり、教会に集う人々の多くが飢えに苦しんでいるというニュースが伝わって来ました。
すると「何と!」これを耳にしたアンテオケ教会の人々は、かつて自分達を疑い裁いていた母教会を逆に支援する
ことに決め、それを届ける役割を「何と!」大事なリーダーであるバルナバとパウロに託し祈って派遣し、和解す
ることで“異邦人伝道”が認められる出来事が起こりました。ここでは明らかに人間の計算や予測をはるかに超えた
出来事が起こったことを見ることができます。

この教会でも福音宣教の業はどのような状態の中でも間断なく続いていくのです。聖霊は常に私達を励まし、力付
け、想像もできないようなその痕跡を示して下さるに違いないのです。