マルコによる福音書1章21-39節
マルコの福音書は新約聖書のさまざまな視点でイエス様の行動と復活が描かれている4つの福音書の中の一つで、最初に書きあげられたと言われています。
その初めはバプテスマのヨハネという人物からイエス様がバプテスマを受けられるところから描かれています。本日の宣教はその後、神の国を伝えていくイエス様の姿を描いたところがこの箇所となります。
当時、悪霊を追い出すことは神様の言葉を教える宗教指導者(パリサイ派)が行っていましたが、無名のイエス様が悪霊を追い出したことでその評判はガリラヤ地方の隅々にまで広がり神様の教えを持った権威者として人々に認識されていきました。
大勢の人がその評判を聞きつけて、悪霊に取りつかれた者や病人を直してもらおうとイエス様の元に押し寄せてくるようになります。イエス様の側にはこの時弟子たちもいて活動はスタートから大反響だったのです。しかし、一方でイエス様の行動は朝早く暗いうちにさびしいところへ移動して祈っておられました。
弟子たちは人々の問題に着目し、その救済のためにイエス様を探して人々を助けようと動きましたが、イエス様は神の国が来たことを伝えるためにあえて新しい場所に移動されました。イエス様の行動の初めは祈りだったのです。
私たちは祈る時間を捻出することが難しい現代を生きています。
しかし、忙しい時にこそ祈ることを忘れないようにと聖書は私たちに語っているのではないでしょうか。イエス様もこの祈りを通して地上での使命を全うされました。
私たちも忙しさの中で祈ることを実践していきながら、神の国が私たちにイエス様を通してもたらされているという希望と喜びを1人でも多くの人々にお伝えしていきたいと心から願います。