聖書 エゼキエル書 34章11-16節
日本バプテスト連盟は協力伝道の働きの一つとして「国外伝道」を位置づけ、宣教師や国際ミッションボランティアを派遣し、その働きをサポートしています。それは、かつて米国南部バプテスト連盟から多くの働き人が派遣され、また巨額の献金を受けることで、ほとんど教会の基礎が据えられたことを思い、大切な働きとして受け継いでいるのです。
私たちはアジア諸国への戦争の責任と悔い改めを踏まえつつ、アジアの一員として身を置くために、アジアに宣教師を派遣することを決めました。以来インドネシアに3組、タイ3組、シンガポールへ2組、カンボジアへ1組の宣教師を派遣してきました。ひと昔前の宣教師のイメージは、福音を伝え、教会を生み出し成長させることを主眼に置いてきた働きでした。しかし、農業技術指導や神学校での伝道者支援によって、その国に住む人たちと共に歩む宣教師の働きを知ることで、私たちはさらなる豊かな恵みが与えられ、内側ではなく教会の外へと向かう信仰へと導かれているのです。
私は失われたものを捜し求め、散らされたものを連れ戻し、傷ついたものを包み、病めるものを力づける(34:16)と、先だって働かれる主の後に従って歩むことが求められています。良い羊飼いとして働かれる主は、限られた民族を超えて、いまやすべての居住地にある主の民に向かわれます。肥えたものと強いものによって虐げられた羊たちに平和を与え、良い牧草地によって養い、安らか眠りを保障されるのです。主の働きは国と国を超えて広がり、互いに認め合う関係性が約束されています。
今週からアドベントに入ります。主なる神の御子イエス・キリストは、国や民族を超えて、すべての町や村に出かけていって、神の国の福音を宣教されました。現実の社会では様々な国で不穏な状況の中で傷つき、痛んでいる人々の報告を聴きます。共に祈り合い、ささげものを主に差し出すことで、「国外伝道」の働きに加わって、福音の喜びを分かち合いましょう。